音の干渉の実験装置として多くの教育書に載せられている「クインケ管」を壊れたトロンボーンを改造して製作した。

  

1)クインケ管

Fig.1 クインケ管の説明(啓林館 物理I)

Fig.2 音波の干渉
A:スピーカーからマイクロフォンまでの二つの経路の距離が 等しい時は、マイクロフォンの位置で音波は強め合う(constructive)。
B:一方の経路の長さが半波長(λ/2)長くなるとマイクロフォンの位置で音波は打ち消し合う(destructive)。
C:さらに半波長(λ/2)長くなるとマイクロフォンの位置で音波は強め合う。
半波長(λ/2)長くなる毎に以上が繰り返される。

2)クインケ管の製作

Fig.3 硬質樹脂製の壊れたトロンボーン
(eBayで購入 $48.67)
Fig.4 ミニスピーカー(1/2" 4Ω)Fig.5 接着剤
(J-B Kwik)
 Fig.6 PVCチューブ(管の接続用)  Fig.7 低周波発信器とアンプ (BGW Studio 100 Professional Power Ampilier)

 Fig.8 トロンボーンの改造計画
Fig.9 改造が終了しスピーカーを取り付けた

Fig. 10  スライダーに目盛を入れた。
Fig.11 上部の音の出口にマイクロフォンを設置。Vernier社のLabProをインターフェースとしてパソコンで解析する。ソフトウェアは、Vernier社のLoggerPro。

2)実験

    
Fig.12 スライダーを動かすにつれて干渉による音の強弱がはっきりと聞き取れる。
Fig.13 マイクロフォン、LabPrおよびLoggerProで音量とスライダーの移動距離の関係。音量が最も低い点の間の距離から音の周波数が3060Hzと求まった。

まとめ

音波の干渉のデモンストレーションとして活用できる。 (製作:2016年4月)

参考文献